Socrates(ソクラテス)とは何か

書籍の“品質”はそれを購読する様々な読者の状況に依存します。必然的に書籍は多品種少量生産にならざるを得なくなります。なぜならそのような多種多様な状況に対応してくれるメディアは書籍以外に存在しないのもまた事実だからです。そして、読者にとっては、どのようにしたら適切な書籍に出会えるかが関心事になるでしょう。自分に必要な書籍を探すために、書店の店頭あるいは書店員のPOP、ネット書店のレコメンドやレビュー、新聞や雑誌での書評、書籍広告など様々な手段が用意されています。これはこれで大いに参考にはなるのですが、残念ながらここには当該書籍を執筆した著者のメッセージそのものはありません。いうまでもなく、著者のメッセージはその書籍の本文中に数百ページを使って展開されています。

であれば、著者のメッセージの一部を書誌情報の一つとして広く流通させることができれば、読者はそれが自分にとって必要な書籍なのかどうかを、より一層鮮明に判断できるはずです。これがSocrates(ソクラテス)のコンセプトです。あなたが書店で書籍を立ち読みしている時に、たとえば、その書籍を作った編集者がスッとあなたのそばに寄り添い、「ええとですね、この部分をちょっと読んでみてもらえますか?」とアドバイスしているような状況をネット上で再現してみようと考えたのです。“この部分”をSocratesの記事として扱い、皆様に読んでいただくことが、大切な書籍との出会いになる可能性があると確信しています。たくさんの著者が提案・提出している“世界を生きる知恵”を、続々と良書を輩出する数多くの出版社の皆様の協力の元に収集し、著者自身からのメッセージとしてみなさんにお届けするのがSocratesのミッションです。

Socratesプロデューサ 竹田茂(スタイル株式会社

 

出版社の役割は、煎じ詰めれば、著者の方々の主張をパッケージし、それを欲している読者の元に効率的にお届けするということに尽きます。パッケージとしての“本”は、紙であれ電子であれ、今だにそのための有効な手段であり続けています。この“本”の便利さ、面白さを、ネットにふさわしいかたちで伝えたい。もっとたくさんの人に、もっとスマートに。そして、気に入ったら購入してほしい。この思いを実現するに、はたしてどういう方法があるのか?

まず、出版社4社の編集者が集まり、そこにスタイル株式会社が加わり、いくつかのアイディアを検討しました。その結果が、今のSocratesの形です。はからずも、著者の方々の主張を積極的に広げていくという、出版の原点に近いものになりました。ただ、これはSocratesの最終形態ではありません。議論されたものの、時間、資金などのさまざまな制約によって、実現されていないアイディアがまだまだたくさんあります。今後、このSocratesが、みなさまのお役に立ち、たくさんの方に利用していただいたときには、これらもまた徐々に実現できるものと考えています。

Socrates運営委員会・委員長 西田裕一(平凡社

Socrates運営委員会
株式会社 晶文社
スタイル株式会社
株式会社 筑摩書房
株式会社 白水社
株式会社 平凡社